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その歯みがきは万病のもと⑥

 前回デンタルフロスと歯間ブラシについてお話ししましたが

その二つの使い分けは、年代によって異なります。

デンタルフロスと歯間ブラシの使い分について

 なぜデンタルフロスと歯間ブラシの使い分けが年代によって異なるのかというと、年をとると、歯と歯の間にすき間があいてくるからです。個人差はありますが40歳を超えるあたりから少しずつすき間ができ始めます。年を重ねてくると食事中、歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなることがあります。それは、若いころよりもすき間ができたからでしょう。

 なぜ歯と歯の間にすき間ができるようになるのかといえば、「歯間乳頭」と呼ばれる歯と歯の間の部分の歯肉がやせてくるからです。若い時には、ふっくらとした山型の歯ぐきが歯と歯の間をぴったりとうめています。ところが、加齢に伴って歯ぐきがやせてくると、山型のトップの部分がなくなって歯と歯の間にすき間があいてくるのです。

 その変化がおとずれるのが、だいたい40代に入ったあたりです。ですから、40歳を超えて、歯と歯の間のすき間が気になり始めたら、歯間ブラシを試してみてください。

 

歯間ブラシを選ぶポイント

 その際、気をつけてほしいのがサイズです。歯間ブラシには「SSS」「SS」「S」「M」「L」とさまざまなサイズがあります。歯ぐきの退縮が進んで、あきらかにすき間があいている人は別として、「最近、ちょっとすき間が気になり始めた」という人が初めて使用する場合にはいちばん小さいサイズの歯間ブラシから試してみるといいでしょう。サイズの合っていない歯間ブラシを使うと、さらに歯ぐきを退縮させる原因になります。もし、最小のSSSの歯間ブラシでも間に挿入できなかったり、何とか入っても痛かったりする場合は、まだ歯間ブラシは早いということしょう。なので、デンタルフロスや一本の糸のフロスを使用してください。特に乳歯が永久歯に生え変わる頃、最初の永久歯である6歳臼歯が生えたらデンタルフロスを使うことを習慣とすべきだそうです。つまり、歯のある人は全員、デンタルフロスが必須ということです。

 

今日のまとめ

歯間ブラシもデンタルフロスも、毎回の歯ブラシの後セットで使用が理想的ですが、朝や昼間は十分な時間が取れない方が多いでしょう。そういう人は、1日1回、夜の歯みがきのときに、歯間ブラシやデンタルフロスで歯と歯の間をきれいにそうじするようにしてください。

先ほど、歯ブラシだけでは6割程度の汚れしか取り除けないと紹介しましたが、歯ブラシにデンタルフロスや歯間ブラシを加えることで、8割ほどの汚れを取り除くことができるようになります。